イギリス南部に滞在するなら、絶対に外せないのが息をのむほど美しい海岸線の景色です。我が家がイギリス帰省の拠点にしているニューミルトン(New Milton)からもほど近いエリアに、最高の贅沢を味わえるウォーキングルートがあります。
それが、伝統的な漁港「マッドフォード・キー(Mudeford Quay)」から、崖の上に佇む壮麗な「ハイクリフ城(Highcliffe Castle)」へと続くコースタル・パス(海岸遊歩道)。
このルートは、我が家のようにニューミルトンに滞在している方はもちろん、ロンドンからの週末日帰り旅としてもアクセス抜群で非常におすすめです。今回は、天候に左右されやすいボートを使わず、陸路だからこそ出会える絶景を自分のペースでじっくり味わう、大人のスロートラベルにぴったりの1日観光プランをご紹介します。
ロンドンからの日帰りも楽々!アクセス方法
「南海岸の絶景ポイントなんて、車がないと行けないのでは?」と思うかもしれませんが、実は公共交通機関だけでアクセスできます。
- ロンドンから: ウォータールー(Waterloo)駅から、エリアの玄関口であるニューミルトン(New Milton)駅まで、サウス・ウェスタン・レイルウェイの直通列車で最速約1時間40分。
- 駅から現地へ: ニューミルトン駅前からの地元の路線バス(More Busの81または82路線)でHoburne Holiday Parkまで行き70番バスに乗り換えてマッドフォードキー(Mudeford Quay)まで行く。
2時間弱でロンドンの都会の喧騒を抜け出し、心地よい潮風が吹く別世界へワープすることができますよ。
🎥 今回の旅の様子は動画でも公開しています(※動画は英語ですが、日本語字幕をオンにしてお楽しみいただけます):Walking from Mudeford to Highcliff Castle (Dorset UK)
ニューミルトンからバスでマッドフォードへ

ニューミルトンのWhitefield Road南側バス停から出発してマッドフォードへ向かいました。

9時02分のバス81に乗車。料金は大人一人3ポンドでした。

約30分ほどでHoburne Holiday Parkに到着。

ここから70番バスに乗るとマッドフォードキーまで行けるのですが、私たちはこのバス停からマッドフォードキーまで歩くことにしました。

Googleマップを見ながら車道をしばらく歩いたあと、海岸線の方へ向かって曲がりました。住宅街を抜けるとすぐに海が見えてきて、ビーチ沿いの遊歩道に出ることができます。

もともとの計画はマッドフォードキーまで行ってからハイクリフ方面へ向かって歩くつもりだったんですが、その手前のエイボンビーチに出てしまったのでとりあえず、マッドフォードキーまで歩いて行ってしまって、少し戻るような形でマッドフォードキーからハイクリフまでビーチ沿いを歩くことになったのです。
マッドフォードキーからハイクリフまでを歩いてみた
10:00 素朴な漁港の風情が残る「マッドフォード・キー」からスタート

改めて、クライストチャーチ港の入り口に位置する魅力的な漁港、マッドフォード・キーからスタートしました。 地元の人々がカニ釣り(Crabbing)を楽しんだり、ボートを準備したりする風景を眺めながら、まずは潮風を胸いっぱいに吸い込んで散策を始めましょう。

マッドフォードに建つパブ、Haven House Innは宿泊もできます。

この日は朝からどんより曇り空で、肌寒いくらいだったので、屋外スペースには誰もいませんでしたが、夏場はお客さんでいっぱいになると思います。

入口にはメニューが置かれていました。

このパブのトイレなのか公衆トイレなのかビミョウですが、利用客でなくても使用できるトイレがあります。

マッドフォードキーにはこのような看板が出ていて、向こう側にフェリーで渡ることができます。

マッドフォードキーには駐車場もあります。

マッドフォードキー駐車場の料金表です。このあとエイボンビーチにも駐車場がありますが、駐車場料金はどこもあまり変わらないようでした。
海を一望する「コースタル・パス」をウォーキング(約30〜40分)

港を満喫したら、いよいよ東のハイクリフ方面へと続く海岸線の遊歩道(コースタル・パス)へ。 平坦で美しく整備されており、初心者でも非常に歩きやすいルート(約2.5km)です。右手に広がる青い英仏海峡、そして遠くに見えるワイト島のシルエットを常に視界に入れながら、波の音をBGMに心洗われるウォーキングを楽しめます。

イギリスのビーチ沿いではよくある光景ですが、海岸線に沿ってカラフルな海小屋が並んでいます。これらはほとんどが誰かの所有物で、その大きさからは想像できないくらいの高値で取引きされるそうです。
エイヴォンビーチ(Avon Beach)

ハイクリフの方へ歩いて行くとエイボンビーチへ入ります。このエイボンビーチにも車でアクセスできるようになっていて、ビーチに面してレストランやアイスクリームショップなどが建っていました。



この日はちょっと肌寒いくらいだったので、砂浜のベンチにもアイスクリームショップにも人が少なかったですが、天気の良い夏日にはいっぱいになるのでしょう。
緑豊かな「スティーマー・ポイント自然保護区」

海岸沿いのコースタル・パスをしばらく歩くと、ハイクリフ城の手前で、緑豊かな「スティーマー・ポイント自然保護区(Steamer Point Nature Reserve)」へと続く小道が現れます。

ここは、崖の上に広がる約24エーカー(東京ドーム約2個分)の美しい森と湿地帯の保護区です。一歩足を踏み入れると、さっきまでの波の音が心地よい小鳥のさえずりへと変わり、木漏れ日の中を歩く穏やかな癒しの時間が待っています。運が良ければ、イギリスならではの野生動物に出会えることも。海だけでなく、イギリス南部の豊かな「森」の空気にも同時に触れられる、我が家お気に入りの秘密の寄り道スポットです。
ハイクリフビーチ

さらに進んでいくと、ハイクリフビーチへと至ります。ハイクリフビーチはそれほど大きくない石が混じる砂浜ですが、夫のクリスによると、彼が子どものころは、きれいな黄金色のきめ細かい砂浜だったそうです。
崖の上に佇むロマンチックな「ハイクリフ城」

ハイクリフビーチからは階段が設置されていてハイクリフ城へ上がることができます。

ちなみにこの看板の反対側には、スティーマー・ポイント自然保護区への入口があり、ここから自然保護区へ入ることもできます。

海岸の小道を登りきると、目の前に突如として壮麗なゴシック調の建築、ハイクリフ城が現れます。 1830年代に建てられたこのお城は、フランスの中世の石材が一部に組み込まれており、まるで物語の世界から飛び出してきたかのようなロマンチックな佇まい。手入れの行き届いた広大な庭園を散策した後は、城内の居心地の良いティールーム(The Castle Kitchen)で、午後のクリームティーを贅沢に堪いただくのもおすすめです。
実際の現地の雰囲気や、詳しい移動ルートはぜひこちらの動画(本編)でチェックしてみてください!動画の右上の設定(歯車マークや「CC」ボタン)から、日本語字幕をオンにできます。
「マッドフォード先回り」が絶対おすすめな3つの理由
このエリアを巡る際、「午前中にマッドフォード・キーに行き、午後にハイクリフ城へ歩く」のがおすすめです。その理由は3つあります。
- 朝の清々しい港の空気が味わえる 朝一番のマッドフォード・キーは、地元の人が犬の散歩をしていたり、漁師さんたちが動いていたりと、素朴で穏やかな漁港本来の魅力を一番感じられます。
- 海の青さが引き立つ(写真がキレイ!) 午前中に西から東(ハイクリフ方面)へ向かって歩くと、太陽の光が海やお城に綺麗に当たる「順光」の形になります。午後遅くに逆ルートを歩くと、強い西日で逆光になり、眩しかったり海の青さが白く飛んでしまったりするので、この向きがベストです。
- 午後のご褒美に「本場のクリームティー」ができる 午前中にしっかり歩いた後、ちょうど午後のティータイム(14時〜16時頃)にハイクリフ城へ到着します。お城の美しい庭園を眺めながらいただく、スコーンと紅茶(クリームティー)は格別の美味しさです。
旅のまとめ&スマートに帰るコツ

帰りはハイクリフ城のすぐ外にあるバス停からバスに乗ってニューミルトンまで帰ります。The Oaksという白壁のパブがあり、ニューミルトン方面のバス停はその向かい側にあります。


このパブは最近名前を変えましたが、昔からあるパブで、夫やその友人の行きつけの店でもあります。私も以前入ったことがありますが、とてもきれいで居心地のよいパブでした。ここでビール1杯をいただいて帰路につくのもいいかもしれませんね。

バス(81/82)に乗れば、約10分でニューミルトン駅まで戻ることができます。このルートなら、行きか帰りの片方の歩行をカットできるので、一番美しい海岸線のウォーキングだけを純粋に楽しむことができます。
ロンドンからの日帰りエスケープに、あるいはニューミルトン滞在中のゆったりとした1日に。太陽の光と海の風を味方につけて、最高の「スロートラベル」を体験してみませんか?


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