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【体験談】エアカナダのオーバーブッキング補償の実態は?フライト振り替え補償最高額やホテルの手配まで全記録

イギリス

​昨夜、モントリオール発のフライトでエアカナダのオーバーブッキング(過剰予約)に直面しました。搭乗ゲートでは当日飛行機変更に応じるお客様ボランティアが募集され、誰も名乗り出ないなかで補償金が釣り上がる緊迫の展開に。

​本記事では、自ら志願して2000ドルのバウチャーやホテル食事券、さらに他社への振替便を勝ち取った筆者のリアルな体験談をブログで全記録!

さらに、ボランティアに選ばれやすい乗客の条件や、もし搭乗を拒否された時(強制降機)最高補償金(カナダ航空法APPRのルール)など、万が一のトラブル対策に役立つ裏事情も徹底解説します。

🇬🇧 Read this article in English: Air Canada Overbooking Compensation: What Happens When You Volunteer to Get Bumped (Our $2,000 Voucher Story)

混雑する搭乗ゲートで始まった「エアカナダのボランティア募集」

搭乗ゲートでボランティアを呼び掛けるエアカナダスタッフ
搭乗ゲートでボランティアを呼び掛けるエアカナダスタッフ

21:20 提示された最初の補償金はわずか200ドル

ゲートに到着すると、そこはすでに人で溢れ返っていました。どうやら「エアカナダのオーバーブッキング」が発生している様子。しばらくすると、アナウンスが流れました。

​「明日夕方のフライトに差し替えてくれる、お客様ボランティアを募集します」

​最初に提示された条件は以下の通り。

  • ​今夜の宿泊代金(航空会社負担)
  • ​食費(空港内の飲食に限る)
  • ​200ドルの補償金

​しかし、この条件では誰も名乗り出る気配がありません。ロンドン行きを翌日に延ばすリスクに対して、200ドルはあまりにも少なすぎたのです。周囲の乗客も、様子を伺うように静まり返っていました。

誰も名乗り出ない…そのとき、補償金が「2000カナダドル」に跳ね上がった!

​沈黙が続いた数分後、再びアナウンスが入ります。

なんと、補償金が「200ドルから2000カナダドル分のエアカナダバウチャー」へと一気に釣り上がったのです!

​10倍に跳ね上がった金額に、私たちは「これなら乗る価値がある」と判断し、すぐに名乗りを上げました。

​カウンターへ向かうと、スタッフから名前とチェックイン荷物(機内預け入れ荷物)の有無を確認され、以下の詳細な説明を受けました。

  • フライト変更: 明日の夕方便へ振り替え
  • ホテル手配: 空港内ではなく、シャトルバスで行く空港付近のホテル
  • 食事代: 空港内で利用した分を、後日返金請求(実費精算)する仕組み
  • バウチャー: 有効期限は基本的に1年間だが、交渉次第で延長も可能

この条件に同意し、私たちは正式に「飛行機の振替ボランティア」にエントリーしました。

緊迫のファイナルコール!ボランティアが採用される条件とは?

エアカナダ、モントリオール発ロンドンヒースロー空港行きフライトの搭乗開始
21時22分乗客の搭乗が始まった

21:22 搭乗開始。ゲートに残されたボランティアたちの駆け引き

​搭乗が始まると、私たち以外にもボランティアに応募した人たちがゲート付近に集まっていました。一般客の搭乗がほぼ終わり、いよいよファイナルコールが始まります。

​そのとき、搭乗ゲートを間違えていた乗客たちがバラバラと走ってやってきました。この時点で機内の座席調整がリアルタイムで行われます。ボランティア登録をしていた人の中から、特に一人旅の旅行者4名ほどが「席が確保できた」と名前を呼ばれ、機内へと吸い込まれていきました。

飛行機の扉が閉まり、確定した「8人の居残り組」の共通点

クリスとフライト振り替え手続きを進める他のボランティア乗客たち
クリスとフライト振り替え手続きを進める他のボランティア乗客たち

​ついに飛行機の扉が閉まり、機体が滑走路へと動き出しました。

閑散としたゲートに取り残されたのは、私たち夫婦、4人組の若い女性グループ、若い男性1人、若い女性1人の、計8名のボランティアでした。

​ここで、ある興味深い共通点に気づきました。

隣にいた4人組の若い女性グループの手続きが聞こえてきたのですが、彼女たちの最終目的地はなんと「カイロ」(翌日のトロント経由便に振り替え)。そして後から分かったことですが、彼女たちも私たちと同様に「預け入れ荷物がない(キャリーオンのみ)」の乗客だったのです。

​航空会社側からすれば、すでに貨物室に積んでしまった荷物を引っ張り出す手間がない乗客(=預け入れ荷物なしの乗客)ほど、ギリギリまで座席調整の「調整弁」として手元に残しやすいのだと考えられます。オーバーブッキングのボランティアに選ばれるには、「ミニマリストな旅スタイル」が有利に働くという面白い発見でした。

エアカナダのオーバーブッキング補償、実際の受け取り内容

​静まり返ったゲートで、グループごとにカウンターで手続きが始まりました。

パスポートを提示し、代替フライトの手配が進みます。ホテルは3つの選択肢から選ぶことができ、私たちはその中から1つを選んでブッキング。

手に入れた「2000カナダドルバウチャー」と食事券

ゲットしたバウチャー

​そして、ついに念願の補償が手渡されました。一人あたりにもらった内容がこちらです。

  1. 2000カナダドル分のエアカナダバウチャー 1枚 (事前の説明と異なり、なんと実質的な有効期限は「無し」という神対応!)
  2. 空港内飲食店で使える15カナダドルの食事券 2枚
  3. 空港内飲食店で使える30カナダドルの食事券 1枚

​夫婦二人合わせて、計4000ドルのバウチャーと120ドルの食事券をゲット。フライトが1日遅れる対価としては、十分すぎる内容でした。

空港を逆流?保安区域からホテルチェックインまでの流れ

空港出口まで案内してくれるエアカナダスタッフ
空港出口まで職員が案内してくれた

23:03 通常は見られない「アライバル逆流ルート」で空港コンコースへ

​手続き完了後、エアカナダのスタッフに誘導されて空港の出口へと向かいます。

面白いことに、普段は入ることのできない「到着客(アライバル)用の扉」を内側から開けてもらい、イミグレーション(入国審査)へと逆行する形になりました。

​パスポートチェックを受け、黄色の関税申告フォームをもらって税関エリアを通過。無事にアライバルの出口から空港の一般コンコースに出られたときには、時刻は23時03分になっていました。

23:38 無料シャトルバスで「Hyatt Place」へ到着

​スタッフと別れ、アライバルフロアからもう一フロア上がった場所にある「ホテルシャトルバス乗り場」へ。

8番乗り場から運行している無料シャトルバスに乗り込み、今夜の宿である「Hyatt Place」に到着したのが23時38分。長い、そしてエキサイティングな夜がようやく一段落しました。

【トリビア】なぜオーバーブッキングは起きる?知っておくべき航空会社の裏事情

​最後に、「なぜこんなことが起きるのか?」という豆知識と、知っておくと得をする航空法関連のトリビアをまとめました。

なぜ航空会社はオーバーブッキング(過剰予約)をするのか?

「座席数以上のチケットを売るなんて詐欺じゃないの?」と思うかもしれませんが、これは航空業界では一般的な、かつ合法的なマーケティング手法です。

特にモントリオールでは先週、F1グランプリが開催されており、航空会社はその需要に応じる必要性があったと思われます。

​飛行機には、必ず当日現れない乗客(ノーショー:急病、乗り遅れ、出張のキャンセルなど)が一定の割合で発生します。空席のまま飛ばすのは航空会社にとって大きな損失になるため、過去のデータから「これくらいはキャンセルが出るだろう」と予測し、座席数よりも多めにチケットを販売しているのです。今回はその予測が外れ、全員が空港に来てしまったためにパンクした、というのが真相です。

カナダの航空法(APPR)では「強制降機」の最高補償金は2,400ドル!

カナダには「APPR(航空旅客保護規則)」という乗客を守る非常に強い法律があります。

​もしボランティアが集まらず、航空会社側から「あなたは乗れません」と強制的に飛行機を降ろされた場合(Involuntary Denied Boarding)、9時間以上の遅れに対して航空会社は一律2,400カナダドルの「現金(またはそれに準じるもの)」の補償を乗客に支払うことが法律で義務付けられています。

​航空会社としては、法律違反によるペナルティや現金での出費、顧客とのトラブルをなんとしてでも避けたい。だからこそ、ゲートで必死に「2000ドルのバウチャー(自社でしか使えない期限付きのポイント)」などの魅力的な条件を提示して、穏便に納得してくれるボランティアを募るのです。

まとめ:飛行機のボランティア振替は、時間に余裕があるなら大アリ!

​今回、期せずして「飛行機のボランティア振替」を体験することになりましたが、結果は大満足です。

確かに目的地への到着は1日遅れますが、2000ドルのバウチャー(期限なし)、快適なホテル、そして食事券までついてくるとなれば、スケジュールに余裕があるトラベラーにとっては最高の「ボーナスイベント」と言えます。

​もし皆さんも空港で「ボランティア募集」のアナウンスを聞いたら、条件が釣り上がるのを少し待ってから、ぜひ手を挙げてみてはいかがでしょうか?

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