カンポットからケップの街へやってきました。ケップはカンボジアからベトナムへ国境越えする通過点でもありますが、私たちはここに一泊しオートバイで見どころを回りました。
ケップの観光見どころとカンポットからのアクセスについて紹介します。
ケップへのアクセス
ケップはカンボジア南部、ケップ州の州都です。ベトナムとの国境に近い小さな街で、街の人口は約5千5百人(2019年)。以前はカンポット州の一部でしたが、のちに分離してケップ州となりました。
私たちはカンポットからバスでケップへ移動しました。カンポットからの距離は20kmほどで、移動時間は30分程度です。
近すぎてかえって移動手段が限られるような印象を持ちました。ゲストハウスではミニバスが手配できるといいますが、30分の距離で5米ドルとお高いです。
乗合タクシーを尋ねてみましたが、ケップ行きはないといわれてしまいました。トゥクトゥクだと金額がもっと高くなりそうです。それでけっきょくゲストハウスで手配してもらうことにしました。ゲストハウスでのピックアップ付きです。
前日の夜にゲストハウスで翌朝8時半のミニバスを予約してもらいました。午前8時にゲストハウスまで迎えが来るといわれました。
翌朝8時からゲストハウスの玄関待っていると、8字過ぎた頃に迎えのトゥクトゥクがやってきました。運転手のTシャツにはバス会社のロゴが入っています。
トゥクトゥクに乗っていたのは5分くらいだったと思います。カンポットトランスポート社の前に着きました。
8時半の出発まで少し時間があったもので、オフィス外のベンチで待たされましたが、8時半を待たず、ミニバンに乗るようにいわれました。
どうやらケップに行くのは私たち二人だけのようです。荷物を座席に乗せ、ゆったりと席に座った状態で出発しました。
途中どこかで停まって乗客を乗せるのかと思いきや、そんなこともなく、バスは快走し30分程度で、ケップの宿泊予定のゲストハウス前に到着しました。
ケップでオートバイをレンタル
ケップは海岸沿いに広がる小さな街です。見どころはいくつかありますが、場所が離れているため少し不便です。
私たちは宿泊したゲストハウスのレンタルバイクサービスを利用してこの街を観光することにしました。オートバイはオートマのHONDAで、一日6米ドルでした。
ここからは、ケップでの観光スポットを紹介しておきます。
ケップ蟹市場(Crab Market)
ケップは蟹が有名で、海岸沿いに蟹マーケットがあります。すでにかなり観光地化されてしまっているようで、蟹や海産品は決して安くはないようですが、活気がある市場は見ごたえがあります。
蟹売り場はマーケットの中でも海側にあるので、中の方へズンズン歩いて行きましょう。海で蟹を採る様子を見せてくれるようですが、案内のおばさんがあまりに勢いよくまくし立てるので、私は思わず逃げ腰になってしまいました。
売られているのは蟹だけではなく、海産品をはじめいろいろなものが販売されています。食事ができる場所もありました。
朝ごはんはカンポットの街でスープヌードルを食べただけでお腹が空いていたので、ココナッツ風味のもち菓子を買って食べました。
ケップビーチ
蟹市場から海岸沿いに南へ進むとケップビーチに至ります。泳いでいる人もいましたが、私たちはバイクで通過するだけでした。
ビーチからさらに進むと、海の中に建てられた大きな蟹の像があります。ここでも写真撮影だけして通過します。
塩田
ケップの海沿いにはたくさんの塩田が広がっています。塩田の撮影スポットは複数あります。
お昼ごはん
ケップの街は分散していて、中心という場所がありません。とりあえず、マーケットもあって交通量が多いのが三角ロータリーです。この近くのレストランでお昼ごはん食べました。生姜と豚肉を炒め煮したもので、ご飯がついて5,000リエルでした。
胡椒農園見学
お昼ごはんのあとはいよいよケップ観光のメイン、胡椒農園の見学です。カンボジアでも特に有名なのがカンポット胡椒ですが、ケップは少し前までカンポット州の一部でした。そのため、このあたりの胡椒もカンポット胡椒と呼ばれています。
胡椒農園はたくさんあり、プランテーションを見学できる施設も複数あります。私たちは今回比較的アクセスしやすそうだったSothy’s Pepper Farmを訪れてみました。
主要道路から北に折れ、赤土の道をしばらく走行します。すると大きな看板が見えてきました。
中に入るとカフェ風の作りになっていて、大きなテーブルに複数の西洋人観光客が座り、農園の人らしき男性から説明を受けていました。少し待っていると、レモングラス茶を提供され、ツアーグループの説明が終わってから私たちのツアーがはじまりました。
テーブルには複数種類の胡椒サンプルが置いてあって、まずはそれを試食。黒胡椒は緑色の未熟な胡椒の実から作られ、赤胡椒は熟して赤くなった胡椒の実から作られます。白胡椒は赤い胡椒の実の皮を取り除いたものなのだそうです。
さらに新しいレシピとして、緑胡椒と赤胡椒をそれぞれ塩漬けにしたものを試食しました。なんとなく、京都の山椒の醤油漬けみたいな雰囲気があり、新鮮で美味しかったです。
ここで提供される胡椒はすべてオーガニックで、機械ではなく人の手によって収穫されたものだけを扱っているそうです。ハサミすら使用していないのだとか。
カフェの横にはお土産ものの販売コーナーもあります。農園見学ツアー自体は無料なので、帰りに胡椒を買っていく観光客は多いのでしょう。
試食が終わってから、農園を歩いて見学しました。胡椒の木は支柱に支えられて整然と植えられています。
ちょうど今が収穫シーズンのようで、胡椒の実がたわわになっていました。7月になると雨季に入るためそれまでに収穫してしまうそうです。
緑色の胡椒が熟すと赤くなります。胡椒の実は房ごと収穫しますが、そのうち赤い胡椒は20パーセントしかないそうです。
この農園では胡椒以外にさまざまな果物も栽培されていました。
マンゴスチン、ランブータン、ドリアン、ジャックフルーツ、パイナップル、マンゴーなど、いずれも今が旬のようで、たくさん実をつけていました。
カンボジアのカンポットでしかよい胡椒が採れないのは、土壌が胡椒作りに向いているためではないかと、ガイドさんが言っていました。確かに試食させてもらった胡椒はどれも香りがよいのはもちろん、スパイシーなだけでなく、味がよいのです。
お土産としてショップで販売されていた胡椒は、正直安くないなと思ったのですが、試食して美味しかったので、少しだけ買ってみました。一番香りがいいと感じた白胡椒(黒胡椒や赤胡椒よりも高い)と、緑胡椒の塩漬けです。
ツアーは実質30分程度だったと思います。そして次の見どころへと移動しました。
塩田労働者像の交差点
塩田労働はこのエリアにとって重要度が高いようです。カンポット市内にもありましたが、ここにも塩田労働者の像が建てられていました。
アンコルビーチ(Angkol Beach)
ケップビーチと並んでよく知られるビーチがアンコルビーチです。
浅瀬が続くビーチのようでしたが、漁船がたくさん泊まっていました。海の家のような場所も多く出ていて、水曜日の午後でしたが、そこでくつろいでいる人もたくさん見かけました。
風が強く波が立っていたので、海で泳ぐ人は比較的少なかったですが、休日はかなりの人出になるのではないかと想像します。
以上、ケップでの観光でした。オートバイでサクサク回ったので、一日で十分でした。
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