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マハカム川でイルカと水上家屋の村見学!コタバングン発

インドネシア

インドネシア、カリマンタン島を流れるマハカム川で、水上家屋で生活する村やイラワジイルカを見学するボートツアーを体験しました。

サマリンダからコタバングンまでバスで移動し、そこから小さなボートをチャーターしてのツアーとなります。

カリマンタン島最大の河川、マハカム川

マハカム川沿いの水上集落

マハカム川はカリマンタン島の東部を流れる、島内で流域面積が最大の河川です。マハカム川は昔から交通ルートとして重要な役割をになっており、川の合流地点に集落が発展しています。

マハカム川上流には、カリマンタン島の先住民が居住しており、内陸民族を総称して「ダヤク」と呼ばれています。

マハカム川には公共ボートが毎日運行しており、地元民の重要な足となっています。公共ボートで上流まで行きそこから陸路を使えばダヤクの伝統的家屋を訪ねることもできます。

しかし、公共ボートはあくまでも交通手段であって、遊覧船ではありません。そのため観光スポットを網羅してくれるわけではないのです。

イラワジイルカと水上生活村を訪ねるボートツアー

コタバングン付近にはイラワジイルカの生息地があり、水上生活の村へも船でアクセスできます。これらを効率よく回るにはボートチャーターがおすすめです。

エンジンを搭載した細長い小舟のことを、この付近では「チェス(Ces)」と呼びます。私たちはこのチェスを1日チャーターしてコタバングン周辺の見どころを回ることにしました。

チェスボートのチャーターはゲストハウスでアレンジしてもらうことも可能でしょう。でも当然ながら、直接船頭と交渉するほうがよいレートを得られる確率が高くなります。私たちのように片言のインドネシア語しか話せない場合はなおさら、仲介人を間に挟まない方が、誤解を生むリスクが小さくなるというメリットもあります。

そこで当日の朝、私よりも朝型のクリスが、コタバングンの船着き場まで行き、そこにたむろしていた船頭と交渉してくれました。

ツアーの内容は以下の通り:

  • ムアラムンタイ(Muaramuntai)水上村ー公共ボートが停まる駅
  • ジャントゥール(Jantur)水上村ー地図にない村
  • タンジュンイスイ(Tanjung Isuy)ーダヤクの村。昼食
  • ムアラムンタイまで戻り、そこで宿泊ーツアー終了

以上のプランで、朝9時にコタバングン出発、最終ムアラムンタイには午後3時着でツアー終了という予定でした。料金は最初の言い値は1,800,000ルピアでしたが、交渉して1,600,000ルピアになりました。

ツアー交渉時点では、この付近でイラワジイルカが見られるとは知らず、先のプランには記載していません。でも、観光としてボートをチャーターすれば、おそらく自動的にイルカ見学スポットが含まれると思います。みなさんが交渉する際には、イルカ見学が含まれることを念を押して確認してみてください。

ちなみに、私たちの船頭さんは「ドルフィン(いるか)」という英語は知っていました。インドネシア語では「ルンバルンバ(Lumba Lumba)」といいます。

価格は船単位の値段になります。実は前日、サマリンダからコタバングンまでのバスでいっしょになったカナダ人旅行者がいて、彼もツアーに参加することになりました。3人でボートチャーター代をシェアすることになります。

ボートツアー出発

コタバングン船着き場

交渉成立後、ゲストハウスをチェックアウトして船着き場へ向かいました。ボートツアーはコタバングン船着き場から出発します。

チャーターしたチェスボート

チャーターしたチェスボートは想像していたより大きくてきれいでした。私たち3人とその荷物を乗せても余裕でたっぷりスペースがあります。

船頭さんはサイプル(Saipul)氏です。携帯電話番号は +6281253071574 ですが、スマホは持っていないようなので、ワッツアップは使えないと思います。

出発前にチャーター代金の半分を支払いました。それを手にサイプルさんはガソリンを買いに向こう岸へ…。

ちゃんと戻って来るのか、一瞬不安にかられましたが信用するしかありません。彼を待っている間に大きな石炭タンカーが通り過ぎて行きました。

マハカム川を行き交う石炭タンカー

カリマンタン島では石油と石炭の採掘が行われています。特にマハカム川は石炭運搬船が多く走行しており、その巨大さに圧倒されました。石炭運搬タンカーはそれ自体で移動できないので、エンジン船で牽引して運搬します。マハカム川の川岸に立てば、文字通り山のように石炭を積んだ船が下流へ、そして空のタンカーが上流へ向かう姿をしょっちゅう見かけることになるでしょう。

石炭タンカーや船着き場の写真を撮ったりしているうちにサイプル氏が戻ってきました。インドネシア人男性一人乗っています。もしかしてツアー参加の観光客かしら、と淡い期待をいだきましたが、その男性は20,000ルピアをサイプル氏に渡して船を降りました。どうやら何人もボートのタダ乗りはできないようです。ちゃっかり者のサイプルさん、川を横断したい乗客を乗せて小銭を稼ぎました。

さて、いよいよ私たちのツアー開始です!

マハカム川でイラワジイルカ見学

コタバングン、マハカム川岸

チェスボートに乗り込むとボートは機嫌よく出航しました。この時点では最初の水上村、ムアラムンタイへ向けてマハカム川を上るのだと思っていたのですが、予想に反してチェスボートは下流へ向かいます。どうやら川を上るのではなく、湖を横切ってムアラムンタイへ向かうのだと気がついたころ、サイプル氏が叫びました「ドルフィン!」

目を凝らすと、水面に黒っぽくなめらかな体が現れては沈んでいくのが見えました。河川に生息するイラワジイルカです。イラワジイルカはラオスで見学ツアーに参加しましたが、ここで見られると思っていなかったので驚嘆しました。うれしいサプライズです。

1匹だけ?いや、3匹いるーーーサイプル氏はエンジンを止めじっとイルカの出現を待っています。私たちのボートはたくさんのイラワジイルカに囲まれているようで、まるで私たちをからかうように四方でイルカがその美しい体をちらつかせては水中に消えていきます。

写真に収めるのは困難ですが、動画を撮ってみました。

セマヤン湖(Danau Semayang)と水上集落メリンタン(Melintang)

イラワジイルカ見学スポットのあと、船はセマヤン湖へと進みます。三角形のセマヤン湖はより小さなメリンタン湖に接続していますが、その合間にあるのが水上集落メリンタンです。

メリンタン村からムアラムンタイ村までは、小さな水道チャンネルを進みました。このルートはGoogleマップには載っていません。

地図にないチャンネルを進む

ムアラムンタイ(Muaramuntai)水上集落

ムアラムンタイ船着き場

バナナや竹の生い茂る間を小船でゆられ、ムアラムンタイ村へ着きました。といっても、ここで下船せず、川面から水上集落を眺めるだけです。

今回のツアーでは最終的にムアラムンタイに宿泊することになっていたので(実際には予定変更してコタバングンへ戻った)、あとでゆっくり村を散策する予定でした。ここでは船から写真撮影して、次の村、ジャントゥールへ急ぎます。

地図にない村ジャントゥール(Jantur)

ジャントゥールの木製水上通路

ムアラムンタイの次に向かったのがジャントゥールです。「ジャントゥール(Jantur)」という名称はGoogleマップにも掲載されていますが、エリア一体を表しています。村の集落中心はジャミヤトゥットタクワモスク(Mesjid Jamiyatut Taqwa)付近にあり、そこまでの水路は地図にありません(maps.meには載っています)。

Mesjid Jamiyatut Taqwa

ジャントゥール村は水上に作られており、家屋は木製の水上通路に沿って建てられています。水上通路は車が走行可能な幅があり、しっかり頑丈に作られています。車はあまり走っていませんでしたが、オートバイは頻繁に行き来していました。

ジャントゥールには、軽食やコーヒーを売っている店はたくさんありましたが、レストランはありません。お昼ごはんは次の目的地、タンジュンイスイまで待つことになりました。

ダヤクが暮らす村タンジュンイスイ(Tanjun Isuy)

タンジュンイスイ船着き場

マハカム川を上るにあたって、タンジュンイスイは最初のダヤク村です。ここから陸路で30分の距離にあるマンチョン(Mancong)村では、伝統的なダヤク家屋を見学できるそうです。私たちは今回はその時間がないので断念。その代わりに、タンジュンイスイ村にあるルーマアダッ(Rumah Adat)という伝統的コミュニティセンターを訪れました。

船着き場を降りて右手の角にあったレストランで焼きそばを食べたあと、その角を右折します。少し歩くと以下のような道路標識があるので左折しましょう。

ここで左折

ルーマアダッは、坂道を少し上った左手にあります。

タンジュンイスイのルーマアダッ
入り口にはトーテムポールが

木製の高床式建物がそうです。入り口には動物をモチーフにしたトーテムポールがありました。同様のトーテムポール的な柱は、タンジュンイスイの船着き場にも建てられていました。ダヤクのシンボル的なものなのかもしれません。

ムアラムンタイへ戻る

ムアラムンタイのマーケット

タンジュンイスイからは、来た道を一気にムアラムンタイまで戻ります。

ムアラムンタイには公共ボート(カパルビアサKapal Biasa)が停まるため、ここから公共ボートで上流あるいは下流のサマリンダへ向うことができます。

ムアラムンタイにはゲストハウスが少なくとも2軒あり、ここに宿泊することも可能です。あるいは上流行きの公共ボートがムアラムンタイを午後6時から7時の間に出るらしいので、村に宿泊せずそのまま上流を目指すこともできます。

私たちは相談の結果、ムアラムンタイでは留まらず、サイプル氏といっしょにコタバングンまで戻ることにしました。ボートツアーにいっしょに参加したカナダ人のアレックスとはここでお別れです。

コタバングン到着:ツアー終了

コタバングン、公共ボート船着き場

ムアラムンタイからは約1時間でコタバングンまで戻ってきました。本来のツアーはムアラムンタイまでだからコタバングンまでは追加料金が必要だといわれました。最初の言い値は一人100,000ルピアでしたが、値切って二人で150,000ルピアに。

コタバングンまでスピードを上げて走行し、公共船の船着き場で下船しました。ボートチャーター代の半分にコタバングンまで帰る追加料金を加算して精算します。

以上で本日のツアーは終了です。バジェット派の私たちとしては安くないツアー料金ですが、十分に楽しみました。

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