ブログの投稿にはアフィリエイト広告、およびアドセンス広告が含まれる場合があります。

コーカンド(Kokand)から陶器の町リシタン(Rishtan)へ日帰り旅行

ウズベキスタン

コーカンドに3泊しましたが、そのうち1日を使ってリシタン(Rishtan)へ日帰り観光に出かけました。

リシタンは陶器で有名な街です。陶器工場の見学ができるというので行ってみることにしました。

リシタン(Rishtan)の街について

リシタンのロータリー

リシタンはウズベキスタンの東部、キルギスタンとの国境沿いにある街で、フェルガナ盆地の南西端に位置しています。

陶器で有名な街であり、ウズベキスタンの陶器の90%がここで生産されるといわれています。リシタンで作られた陶器は「リシタン陶器」と呼ばれて流通します。

リシタンまでの行き方

リシタンまでのタクシーと価格交渉

コーカンドからリシタンまでの距離は約45km。乗り合いタクシーが出ているそうですが、乗り場に関するはっきりした情報はありません。私たちは泊まっていたホテルから遠くないこともあって、シティマーケットの近くから乗車しました。Googleマップにはシティマーケットの近くにKokand Central Bus Stationの表示があり、市場からバスステーションに向かうまでの道で、タクシー運転手に出会って交渉しました。

乗客4人乗りの乗り合いタクシーで、リシタンまでは一人20,000ソムと言われました。でも、私たち以外に乗客はなく、リシタンへ行く乗客があと2人登場するような気配もありません。それで、私たち2人だけの場合でいくらになるか聞いてみたところ、車1台60,000ソムだといいます。それでも悪くない価格ですが、もうちょいまけてもらって、50,000ソムになりました。

交渉成立で即出発。時刻は午前10時でした。

リシタン到着

モスク前でタクシー運転手と

リシタンのモスク前でおろしてもらったのは午前10時55分。所要時間は約1時間でした。さっそくリシタン観光に出かけましょう!

コジャ・イルゴル・モスク(Khoja Ilgar Mosque)

Khoja Ilgar Mosque

キルギスタンとの国境間近にあるモスクです。19世紀末から20世紀初頭にかけて建てられました。

特殊な屋根を持つ建物

モスクの正面門をくぐってすぐの左側に小さなゲートがあり、奥には墓地があります。その中に とがった屋根を持つ霊廟があり、これは今までに見たことのない建築様式でした。

地下に降りる階段

さらにそに奥へ進んでいくと洞窟があり、地下にはお祈りのスペースがあります。

陶芸アトリエ見学

リシタンの集落は紀元前4世紀まで遡ります。シルクロードのキャラバンルートとして栄えました。

陶芸は少なくとも千年前から始められました。リシタン陶器は、リシタンでのみ採掘される赤土から作られます。最初は粘土をこねて皿などを作っていましたが、その後「イシュコール」と呼ばれる青色釉薬を使用するようになります。この、天然由来の釉薬こそが、リシタン陶器の特徴となっています。

今日、リシタンには約1000人の陶芸家がおり、リシタン巨匠の作品は、エルミタージュ美術館ほか、日本の小松市朝倉山陶芸美術館にも展示されています。

リシタンの街にはあちらこちらに陶芸のアトリエ やショップがあります。その中でも観光客にが見学できる アトリエがいくつかありますのでそれを訪れてみました。

Alisher Nazirov Ceramist

Alisher Nazirov Ceramistの入り口

Alisher Nazirov Ceramistの入り口には看板等が何も出ていません。Googleマップの表示を頼りに探しました。大きな門構えの建物で、外からたくさんの陶器が見えたので、それだと確信しました。

中庭に並べられた作品
建物の壁も作品で埋め尽くされる
陶芸を学ぶ弟子たち

モスクから歩いて行ける距離にあります。陶芸家になるための訓練所として機能しており、植物と陶芸作品で飾られた中庭に面した作業所で、作品の製作が進行中でした。2階には作品の展示室もあります。英語が話せるスタッフがいて英語で解説してくれました。

Said’s Ceramic

Said’s Ceramic入り口

キルギスタンへの国境チェックポイント行きの道とフェルガナ行きの道とのロータリーをフェルガナ方向、つまり東側に曲がったところにあります。家族経営で行っている陶芸アトリエ兼ゲストハウスです。

電気釜
ギャラリー兼ショップ
内側の絵付けが終わった器

アトリエでは数人の生徒さんが絵付け作業を行っていました。細い筆で繊細な模様を書き込みペイントしていきます。

アトリエ内の宿泊施設

敷地内に宿泊施設があり、ここに泊まってリシタンの街を散策することもできます。1人1泊朝食付きで22米ドルです。

サモサと緑茶で昼食

お昼ごはんのサモサ

後述するリシタンマーケット近くのお茶屋さんでサモサ(Somsa)と緑茶をいただきました。周りに座っていた客人が白い飲み物を飲んでいたので、トルコアイラン(塩味のヨーグルトドリンク)だと思い指差し注文したら、甘いアイスクリームみたいな飲料でした。

それに加えて、サモサ4つと緑茶で23,000ソム。今まで食べたウズベキスタンの食事の中でも最高に割安な外食でした。

サクサクのパイ生地風の生地に羊肉とキャベツがたっぷり。少しピリ辛で酸味の効いたコリアンダートマトソースがよく合いました。

リシタンマーケット(Rishton Dehqon Bozori)

マーケットのパン屋さんとその女将

リシタンの街中心にあるマーケットです。さまざまなものが売られています。ここのパン(ウズベク語でNon)はまるで陶器装飾のようなデザインのものが目立ちました。さすが、陶器の町です。

コーカンド行きのバスや乗り合いタクシーはこのマーケット近くの交差点から出ています。

ブルホニディン霊廟(Burhanuddin Al Marginali Mausoleum)

Burhanuddin Al Marginali Mausoleum

リシタンマーケットがある交差点から北東に1.6km歩いたところにある、小さな霊廟です。建物はきれいに整備されモザイクで装飾されています。

ブルホニディン・アル・ロシドニーは1123年にリシタンで生まれました。彼はブハラのマドラサで教育を受け、有名な法学者となり、イスラム法学に関する論文を複数執筆しています。

コーカンドまでの帰路

コーカンド行きの乗り合いタクシー

以上で本日のリシタン観光は終了です。コーカンドまでの帰りもタクシーを使うことにしました。コーカンド行きの乗り合いタクシーはリシタンマーケット近くの大きな交差点に乗り場があります。バスやたくさんの乗用車が停まっているので、すぐにわかると思います。

リシタン−コーカンド間の乗り合いタクシーの相場は一人15,000ソムです。行きと同じく、私たち以外の乗客はゼロで、二人で50,000ソム出すからすぐに出発するよう交渉していたところへ、コーカンドへ行く女性客が二人現れました。

けっきょく相場通り一人15,000ソムでコーカンドまで行ってもらうことに。午後3時15分頃リシタンを出た乗り合いタクシーは、コーカンドのヤンギマーケット(Yangi Bozor)に午後4時に到着しました。宿泊していたRohatホテルまでは3kmほどありましたが、歩いて帰りました。

コメント