タシュケントには地下鉄があり、市民の重要な交通手段となっています。
でも、タシュケントの地下鉄を交通手段としてだけ利用するのはもったいない!なぜなら、その駅のデザインが各駅ごとに独特で美しいのです。
そこで私たちは、タシュケントの地下鉄の駅をめぐるツアーを行ってみました。特に美しい駅をピックアップして紹介します。
タシュケントの地下鉄について
タシュケントの地下鉄は市の中心エリアを走っています。入り口には「M」マークが出ているので、すぐにそれとわかります。
タシュケント地下鉄には現在3つの線がありますが、どこまで乗っても料金は変わりません。一律1,400ソムと激安です。
地下鉄で美しいデザインが鑑賞できるのは、各駅のプラットフォームです。そのためいちいち改札口を出る必要はなく、いったん改札を通ったら電車に乗り好きな駅で降りて写真を撮り、また電車に乗って次の写真スポットへ向うという具合になります。要するに一度切符を買えば、それですべての駅にアクセスできるわけで、観光にかかる費用は一人1,400ソムだけ、と格安なのです。
なお、タシュケントの地下鉄は市民の重要な交通手段となっていますので、ラッシュ時には混み合います。また、各線の乗り換え駅は常に多くの人が乗り降りしています。地下鉄で写真を取る場合は混み合う時短帯を外して利用するとよいでしょう。
タシュケント地下鉄内の写真撮影について
数年前までウズベキスタンでは地下鉄や鉄道などでの写真撮影が禁じられていました。現在は自由に写真を撮ることができますし、街の人々も写真撮影をする旅行者に慣れてきたようです。
タシュケントの地下鉄駅ではたくさんの職員が働いており、プラットフォームにも必ず制服を着た係員がいて、出口や乗り換え駅などの案内をしてくれます。でも写真撮影をしている私たちに気づくと、写真に写り込まないように柱に隠れてくれることが複数回ありました。
ただし、地下鉄以外の施設では写真撮影が禁止されている場所もあります。警備員に注意されたら素直に指示に従いましょう。
タシュケント地下鉄の切符購入方法
地下鉄の切符は駅の切符売り場で購入します。それ以外に地下鉄だけでなくバスでも使える交通プリペイドカードがあり、これも駅の切符売り場で購入可能です。
私たちは個別の切符を購入し、地下鉄ツアーに出かけました。降りる駅にかかわらず切符料金は同じなので、何枚切符がほしいのかだけ伝えて切符を買います。
切符にはQRコードが印刷され、これを改札でスキャンして入場します。QRコードは発行されてから1時間以内が有効期限となっているようです。
改札口で切符に印刷されたQRコードをかざしてスキャンし入場します。切符をスキャンするのは、乗るときだけで、地下鉄駅を出るときは改札口を通る必要はありません。出口(Exit)と書かれた扉から出ればOKです。
では、ここからは私たちが訪れたタシュケントの地下鉄駅を紹介します。
Kosmonavtlar駅
宇宙旅行をモチーフにしたように見えるデザイン。壁画には女性も登場します。
Tinchlik駅
幾何学模様の壁画が施された駅のプラットフォーム。
電車が停まっていないプラットフォームは、まるで美術館の通路のように見えませんか?
Alisher Navoiy駅
個人的に非常に好きな駅です。青色ラインと赤色ラインとの乗り継ぎ駅にあたるため、常に人通りが多いですが、立ち止まって見回すととても美しい駅だとわかります。
アースカラーの背景に青銅色でフレームされた壁画。見上げると天井は青紫系のドームが何層にも重なっています。
イスラムモスクを彷彿とさせるようなアーチの重なりも印象的です。
Paxtakor駅
Alisher Navoiy駅に連結する駅です。タイルのようなパターンが壁画に描かれており、模様はもちろん、配色が素晴らしいです。
地下鉄の電車は紺色や青色を基調としており、プラットフォームの色合いによくマッチしていました。
Chilonzor駅
タシュケントの地下鉄駅にはシャンデリアが印象的な駅が多いですが、ここもその一つです。不必要にデコラティブなシャンデリアが掲げられていて、つい見とれてしまうのは私だけではないでしょう。リング状にあしらわれた照明がなめらかな天井壁に反射して、非日常的な空間を演出します。
Xalqlar Do’stligi駅
壁にあしらわれたシックなタイル装飾が特徴的な駅です。タイル装飾のモチーフはシンボリックで、眺めていると想像力を掻き立てられます。
Yunus Rajabiy駅
どっしりとした柱が印象的な駅プラットフォームです。柱上部と天井から吊るされる照明のデザインが統一されています。直線的なフォルムが力強さを感じさせます。
Mustaqillik Maydoni駅
未来都市の王宮のような雰囲気を持つ駅プラットフォームです。壁と柱はシンプルですが、見上げたときの上部装飾に趣が感じられます。直線と曲線がうまく組み合わされたデザイン。
Abdulla Qodiri駅
一見普通の地下鉄駅に見えますが、ふと見上げたとき、無駄に装飾的な照明にはっとさせられます。
王冠や扇をモチーフにしたような照明デザインはユニークで、直線に並んだ姿は非常に美しいです。
Bodomzor駅
まさに未来映画の舞台になりそうな不思議な空間を演出する地下鉄駅です。床から生えた植物のような照明の足元には、木製のスツールが配置されています。壁になめらかに連続する天井ドームにはセラミックの作品が埋め込まれています。
G’afur G’ulom駅
タシュケントの駅の中でも人通りが多い駅です。深いグリーンの柱が目立つプラットフォームですが、壁には繊細なモザイク作品を思わせるタイル装飾がほどこされています。
Beruniy駅
青いラインの最終駅です。三角の突起が並ぶ壁を見上げると繊細なデザインのシャンデリアが美しく輝いていました。
たった1,400ソム(14円)で楽しめるタシュケント地下鉄
私たちのお気に入りの地下鉄駅を集めてみました。タシュケントの地下は地上に劣らずアートを楽しむことができます。しかもたったの1,400ソムですから、利用しないほうがもったいないですね!
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