アルスランボブ(Arslanbob)はキルギスタンの山間にある街です。ウズベキスタンのマルギランから国境を越えて一気にアルスランボブまで移動した目的の一つが、世界最大のくるみの森です。
アルスランボブから世界最大のくるみの森へのハイキング体験をシェアします。
世界最大のくるみの森アルスランボブ
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キルギスタンの南部にあるアルスランボブ(Arslanbob)には世界最大のくるみの森があります。アルスランボブの森は約60,000ヘクタール(150,000エーカー)の面積を持ち、くるみの森はその中に含まれています。
毎年1,500トンのくるみが産出されるこの森では、秋になると1万人もの人々が泊まり込みでくるみを収穫するそうです。その時期には少し早いですが、私たちも世界最大のくるみの森を歩いてみました。
アルスランボブ街の中心から北へ
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アルスランボブは人口約1万5千人の街です。くるみの森へは街の中心からハイキングできます。歩くルートはMaps.meを参考にするとわかりやすいでしょう。
街の中心交差点の少し北に、CBTオフィスがあります。ここではアルスランボブ観光に関するさまざまな情報が閲覧できます。地図やハイキングルートなども情報満載ですので、立ち寄って覗いてみてください。
私たちは、町の中心から約3キロほど離れたゲストハウスに宿泊していたので、ここを起点とします。朝はゆっくり朝食を食べて、歩き始めたのは 午前10時でした。
アルスランボブくるみの森ハイキングルート
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くるみの森周辺のハイキングコースとして、くるみの森自体以外にいくつかのビューポイントがあります。そのうちのパノラマビューポイントをハイキングコースに含めてみることにしました。さらに、森の北西にある小さな滝も通り道ですのでここも訪れてみることに。
当初、Maps.meを見ながらハイキングルートを検討していたときは、パノラマビューポイントに行ってからくるみの森をぐるっと回る、反時計回りのルートを考えていました。
ところが、CBTオフィスの人に「ここから北上してくるみの森を一周してからパノラマビューポイントに行くといいよ」といわれて、そうすることにしました。あとからわかりますが、街中心からパノラマビューポイントへ直接行く道はとても急勾配で、もしこちらから歩き始めていたら途中で挫折していたかもしれません。ですので、CBTオフィスから北へ向かい、森を歩いてからパノラマビューポイントを経由して街へ降りる、時計回りコースをおすすめします。
小さな滝
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アルスランボブ周辺には2つの滝があり、一方は大きな滝、もう一方が小さい滝です。今回のくるみの森ハイキングコースには小さな滝が途中にあるので、まずはここを目指して歩きます。CBT オフィスを北へ向かい、Maps.meに「水曜アニマルマーケット(Wednesday Animal Market)」と表示がある方向にある橋を渡りました。
北東方向にある小さな滝(Small Waterfall)へ向かいます。この滝自体はしょぼいのですが、すっかり観光地化されていて、出店がたくさん並んでいました。写真撮影スポットもありますが多分有料です。私たちはサクッと抜けて先へ進みます。
世界最大くるみの森を歩く
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小さな滝を通り過ぎると、道幅は徐々に狭くなり、獣道を登っていく雰囲気になりました。やや急勾配ですが、登りきってしまうと、あとはそれほどきつくありません。
車や動物の侵入を防ぐための柵が備えられている場所もあります。その柵を乗り越えたり、手動で開閉しながら進みます。
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アルスランボブ周辺の美しい山脈を眺めながら歩き続けると、りんごの木に混じって、少しずつくるみの木が確認できるようになりました。
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収穫にはまだ早いですが、緑色のくるみがすでにたわわについている木々もありました。
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地面には緑色のくるみの実が転がっていました。森には大小の未舗装道が行き交っていて、体力に応じて歩くルートを選択できます。
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森には牛の他にドンキーもいました。ドンキーはこの街の人々にとって重要な動物です。
パノラマビューポイントへ
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くるみの森をぐるっと歩いたのちに、パノラマビューポイントを目指しました。
パノラマビューポイントというくらいですから、パノラマチックな景色が楽しめるものと期待していました。ところが、肝心のビューポイントには木が生い茂っていてパノラマ景色が見えるわけではありませんでした。にもかかわらず、地元の観光客でにぎわっていて、彼らは景色そっちのけで巨大ブランコに歓声を上げていたのです。アイスクリーム店やカフェもありましたが、ベンチ等はほとんどありません。パノラマビューを楽しみながら持参したお昼のスナックを食べようと思っていたのに、期待外れでした。
洞窟、そしてビューポイント
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パノラマビューポイントから街へ戻る途中に、「Cave(洞窟)」と表示されている場所があり、そちら方向へ歩いてみることにしました。
ここからが急勾配な下り坂になります。けっきょくのところ、洞窟は見つけることができなかったのですが、その先のビューポイントからは美しいアルスランボブの街景色を見下ろすことができました。
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パノラマビューポイントから街中心までの坂道は、急な上に砂利混じりの砂道で滑りやすいです。ゆっくりと下りて、街のマーケットに到着。さらに3km歩いてゲストハウスまで戻ったのは、午後4時でした。ハイキング全体の所要時間6時間、この日歩いた距離は18kmでした。
途中でビール購入
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中央アジアの中でも保守的なイスラム教徒が多い、この地域ではアルコール飲料の入手は容易ではありません。アルスランボブ街中心から宿泊しているフレンドシップゲストハウス(friendship Guesthouse)までの道の中間くらいのところに、ミーシャの店があり、ここでビールを買って帰りました。
ビールを扱っているといっても、店頭や店内には並んでいません。カウンターの下に隠されているので、「ピーボ(=ビール)?」と聞いてみてください。
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